Te'PAN Le OMUS(テッパン ル オムス)
埼玉県川越市幸町8-11 明文館201
TEL:049-298-6377
営業時間:ランチ12:00~L.O.14:30、ディナー17:30~L.O.22:00 ※土日、祝日は12:00~L.O.15:30
休み:火曜・第1・3水曜(祝日の場合は営業)
レトロな街並みもごちそうのひとつ!
さて、そんな川越に2015年の6月、鉄板焼レストランがオープンしました。川越名物の地元のコエドビールのほか、ベルギービールも多く取り揃えているという評判を聞いて期待度はマックスに! 場所は、川越のシンボル・時の鐘からも徒歩1分という絶好のロケーションなのもすてきです。
魚、野菜、肉 三方よしで満足度は100%
▲シックな外観。店内は明るく、席と席の間の感覚がゆったりと取られています。
▲ビール関連の資料が充実しており、ビール愛を感じます。完全個室の席もあって、窓から蔵造りの通りを見渡せます。
さて、ここから実食レポートです。
今回いただいたコースの内容は以下の内容です。
時の鐘コース 7800円(税抜き・1名)
アミューズ
前菜三種盛り
本日のスープ
市場直送の鮮魚二種のソテー
フォアグラソテー 蔵造りの町並み風
オムス名物「鉄板焼き野菜」八種盛り
A4黒毛和牛サーロイン 50g & 黒毛和牛50日熟成モモ肉
50g
オムス特製ガーリックライス・お味噌汁・香の物
本日のデザート
コーヒーまたは紅茶
鉄板焼きの真骨頂は、なんといってもライブ感。「オムス」自慢の鉄板が目の前に設置されている、迫力満点のカウンター席がおすすめです。さまざまな食材が手際よく鮮やかに調理されていくのを間近で見ながらの食事は、ほかでは得難い美食体験です。とはいえ、落ち着いて食事やおしゃべりができるテーブル席や、プライベート感あふれる完全個室もバッチリ完備されています。
私は、料理人との会話も楽しめるカウンター席を選びました。料理スタートです!
▲アミューズは、カウンター上に鎮座する原木の塊から切り出す生ハムでした。ほどよい塩気がお酒を誘います。口に含むと、脂身に閉じ込められていたうまみがあふれだす!
▲前菜三種盛り。手前からテリーヌ、炙り鰯、ローストビーフ。どれもいい味で、小さめサイズで食べやすいのがうれしい。
▲市場直送の鮮魚二種のソテー。サゴシ(写真左)は赤パプリカ&根セロリソースで鮮やかに仕上げられています。
▲フォアグラソテー 蔵造りの町並み風。左は最中の皮にフォアグラをのせピーナツ味噌をON。右はなんと川越名物の串団子と組み合わせています。「甘い」&「しょっぱい」の組み合わせでやみつき必至。
▲オムス名物「鉄板焼き野菜」八種盛り。野菜はできる限り地元産や有機栽培のものをセレクト。鉄板焼きの主役は肉だけじゃない、野菜もすごい! と思わせるひと皿です。
▲A4黒毛和牛サーロインステーキ(削除)&黒毛和牛50日熟成モモ肉。肉の食べ比べも楽しいですし、2種のタレ(ポン酢と山葵醤油)の使い分けで味わいが変わります。
▲特製ガーリックライス、お味噌汁、香の物が来てコースも終盤。ガーリックライスは特別に作った「おこげ」添え! お味噌汁は、お酒好きの人をいたわる「しじみ汁」。
オムスの魅力は鉄板焼きだけにあらず!
兎川さんの前の店のときからビールは充実させていましたが、オムスでさらにパワーアップ!
「樽生は、地元のコエドビール(毬花)を軸として固定し、“ゲストビール”として限定ビールなどを2種類常備しています。特別なイベント時にはさらに2種類追加し、多いときは4種類の樽生を提供します。ボトルは、コエドビール5種とベルギービール約60種を常備しています」という充実ぶり。店内には300種以上のビールグラスのコレクションがあり、ベルギービールは銘柄に応じた専用グラスで提供するのだとか。
奥深いベルギービールに親しみを持ってもらうため、ビールの苦手な女性には「アルコール度数の低いフルーツを使ったビール」、ワイン好きだが乾杯だけはビールという人には「香りがよくグラスが専用グラスがワイングラスのようなビール」など、その人ごとにアプローチを変えているそうです。「料理口に含みながらビールをひと口どうぞ」などと、料理人としての観点からのマリアージュの具体的な楽しみ方を教えてくれるのもうれしいところ。ベルギービールと鉄板焼きのマリアージュなんてユニークですてきですよね。
オーナーシェフの物語
中学2年生から料理に目覚め、人に「おいしい」といってもらえるのが好きだったオーナーシェフの兎川貴孝(とがわ・よしのり)さん。その初心は見事に貫徹され、大阪あべの辻フランス料理専門学校で学んだのちホテルやレストランなどでの修業を経て福島県猪苗代に「オーベルジュ(宿泊施設付レストラン)」をオープンさせました。そしてこのたび、心機一転して川越の地に移り、業態も鉄板焼きレストランへと大変身したというわけです。シェフはフレンチ出身なだけあって、“和”のイメージの強い鉄板焼きも、ソースや盛りつけにひと工夫。見た目の華やかさを演出しつつ食材本来の魅力を十分に引き出すことに成功しています。
「業態も客層もいままでとはまったく違って、難しさもありますが手ごたえは感じています」と、なかなか頼もしいシェフ。素材の持ち味が命! となる鉄板焼きにおいて食材選びは最重要項目です。そのため、なるべく地元産のおいしいものにこだわって仕入れを行っているそうです。川越は芋が有名ですが実は芋だけじゃない! 小規模ながらとても味のいい野菜を作る農家が何軒かあり、また、鮮度のいい食材が流通する市場もあるのです。
さて、お楽しみのお酒は、ベルギービールや地元ブルワリーのコエドビールを中心にした豊富な品揃え。オムスオリジナルのビアパスポートも発行しており常連客を飽きさせない工夫も考えています。ビール1、2杯+料理数品といった「ちょい飲み」利用も大歓迎なので、「鉄板焼き=高そう」などと思って敬遠してしまうのはもったいない!
これから春から夏にかけて、太陽をたっぷり浴びた野菜をはじめ、生命力にあふれた食材が楽しみな季節。素敵な川越の街観光とセットで、おいしい鉄板焼きをどうぞ召し上がれ!